監督 内田英治
キャスト 中村優一、中別府葵、相葉弘樹、兼子舜、桐山漣
2008年 日本
あらすじ 鉄オタ高校生と学園のマドンナが、偽装誘拐のカモにされた。さらに深夜の学校には、バスケ部員や卒業生たちがいろんな理由で忍び込んでおり、なぜか立てこもり事件として騒ぎになって……。
評価 ★★☆☆☆
シナリオはもうちょっとなんとかできなかったんだろうか。いくらなんでも警察はあんなに間抜けじゃないよ。人質の命を尊重する日本の警察が内部の情報が一切分からないまま突入するってどうなのよ。警視庁の特殊部隊が高校生に良いようにあしらわれて、あっさり校舎外へ逃げ出されるってのもどうよ。包囲ぐらいキチンとしとけよ。いかがわしいDVD持ってるってだけで逮捕しちゃう警察官なんてのもひどい(罪状はなに?)
メジャーデビューのために狂言誘拐をもくろむってのものどうよ。音楽業界ってのは金さえあればなんとかできるってもんでもないでしょ。たかだか三千万円なんて金、CD出しておしまいって額じゃないのか。
まあ、そんな細かい点に突っ込むような映画ではないのかもしれない。
要は青春ムービーなわけで、オタクと不良とヒロインがいがみ合いながらも友情と恋とを芽生えさせていくような筋を楽しめればいい(関西弁の歌手と、一人でDVD見てた教師はイラナイ子)
人間は手紙に似ているところがあるかもしれない。中身が分からないから、まずは外見だけで判断する。
と、映画の冒頭にある通り、出演者は外見通りというわけになっていない。
オタクの主人公は、引っ込み思案で自己主張できないように見えるがラストでは他人のために自分の身を投げ出すような勇気を発揮するし、不良も悪そうに見えて体が弱く薬無しでは生きていけなかったり、案外母親想いだったりするし、ヒロインも「姫」とあだ名されているくせに男と駆け落ちしようとするぐらい純情ではなかったりとみんな外見とは違う中身を見せてくれる。
事件が終わりすこし成長した姿を見て清々しく感じるのは青春映画ならでは。
しかし、さすがに許せなかったのが立て籠もりを続ける理由付けがあまりに弱すぎる点。普通に警察に事情を話せばそれで済んだ話じゃないのか。だからこそ、少年達がどうなるんだろうというハラハラ感は皆無。
役者陣もどうもこなれていない感じ。演技のアクが強すぎて不自然さが目立った。
不満は色々あるが軽いノリで全体を押し切り、それなりに良い映画となっていたと思う。
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