軍鶏 Shamo


監督:ソイ・チェン
キャスト:ショーン・ユー、魔裟斗、ディラン・クォ、ブルース・リャン、石橋凌、フランシス・ン
2007年 香港、日本

あらすじ:16歳の少年の夏に起きた惨劇…。少年院に送られた彼を待っていたのは、周りの少年や院長から軽蔑され、虐げられる地獄のような日々。「このままでは自分が殺されてしまう…」と悟り、自己防衛本能を剥き出しにした彼は、伝説の空手家と出会い、自らを鍛えることで、毎日を生き抜いていくそして、2年の刑期を終えた彼は世界格闘技トーナメント<リーサルファイト>を目指す!

評価 ★★☆☆☆


 橋本以蔵原作・たなか亜希夫画の同名漫画の映画化。原作は未読。
 雰囲気や演出は好きだなぁ。日本が舞台のはずなのにどう見ても香港のスラム街にしか見えないという雰囲気は良かったし、悪ガキが一癖も二癖もある支障から特訓を受けて強くなるってストーリーは一昔前のスポ根や香港映画に通じるところがあって好きだ。といっても強くなったところが描かれていないのがいまいち。試合でも毎回ボロボロにされてるから特訓の成果があったのかどうか分からん。水に映った月を切れだの、闇に溶ければ見えなくなるだの、意味あったのだろうか?

 俳優陣は非常に格好良い。主人公のベロ出しオープニングがラストの試合前につながってるところなんかは見事。空手師匠の黒川も渋くてよろしい。流派争いでボロ負けした兄ちゃんも好きだが、負けて以降出番が一切無いのが・・・。
 ちゃんと三枚目役にデブの兄ちゃん出てるのもお約束か。

 この映画、なんだか登場人物の心理が見えてこない。
 主人公はどうしてあんなにリーサルファイトにこだわったんだろうか。出所してからの目標は妹を捜すことじゃなかったのか。いつの間にかリーサルファイトのリングに立って、反則がひどかったんで永久追放(?)されて、魔裟斗の恋人レイプして再びリングに立つ。
 んな、レイプしてまで(未遂か?)魔裟斗と戦う意義はなんだったんだろうか?
 師匠の黒川の病気も唐突だったし、リーサルファイト創始者の思惑が見えてこないし、都合良くストーリーが進んでいく感じ。あと、最も大事な妹のアレの「動機」が分からない。狂ってただけか?
 原作読めばそのへんはきっちり書いてあるのかなぁ。

 アクションシーンは結構迫力有った。少々グロテスクなシーンも有り。
 しかし主人公、線が細い。魔裟斗と戦うシーンになると特にそう感じる。体重差がけっこう有りそうだが、あの格闘技のルールはどうなってんだろ。

 どうでもいいがリーサルファイトのリング、観客席が離れすぎだ。

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