監督 ジョージ・ロイ・ヒル
キャスト ポール・ニューマン、マイケル・オントキーン、ジェニファー・ウォーレンス、トローザー・マーティン、リンゼイ・クローズ
1977年 アメリカ
あらすじ リーグ最下位のアイス・ホッケー・チームに3兄弟が入り、ラフ・プレイ専門の人気チームに大変身!
評価 ★★★☆☆
アイスホッケーは氷上の格闘技って呼ばれてるからってやりすぎじゃないのかとハラハラしちゃう。というかあれだけ暴力使っても出場停止にならないものなのかねぇ。
非常に、潔い映画。ポール・ニューマンはチームの存続のためにはなりふり構わない。ラフプレイが多ければ試合に勝てるしファンが増えると分かれば、それに徹する。ラジオで挑発行為すらする始末。
が、オーナーがそうした暴力的なアイスホッケーを毛嫌いしているのを知ると、こりゃまたあっさりとフェアプレイに徹する。が、荒っぽいチームスタイルを好いてくれてチーム毎買いたいという人が現れると、またまたあっさりとラフプレーに徹する。
スポ根なんかクソ喰らえって映画だ。
スポーツ物の映画は数多くあるが、これほど主人公がエゴ丸出しなのはこの映画ぐらいなのではないだろうか。
主人公、ポール・ニューマンがチームを存続させたいと思っているのも単に好きな女性と結ばれたいためでしかないし、別にチームに愛着があるわけでもないし、ファンなんかもどうでもいいわけだ。スポーツ映画らしくないスポーツ映画で逆に新鮮で面白い。
チームメイトもきちんとキャラ立ちしている。25セントのために自動販売機をたたきつぶそうとするハンセン三兄弟や、テレビで女性は汚いと悪態を吐きながら歯の根の乾かないうちに女性を口説きたがるような話をするハゲ。ストーリーには深く絡まないが、みんな良い性格をしている。
ラストの試合シーンなんかは、ああ、フェアプレイに徹して試合に負けて勝負に勝つというような爽やかな終わりかたしてオーナーがそれに感動して存続が決定、なんてありきたりの展開を想像してたが見事に裏切られた。
結局ドロドロの暴力試合がはじまって収集がつかなくなりそうになるも、ストリップでそれを収めるという意味が分からないような展開。この時、相手チームの選手が神聖なリンクを汚すな、退場させろと審判を殴るわけだが、このへん暴力的なアイスホッケーを好むファンに対する皮肉にでもなっているのかもしれない。たぶんなってないんだろうけど。
下品だけど、こういう映画がないと世の中面白くない。だけど野郎のケツがバスの窓からコンニチハしてるようなのはあまり見たくない。
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